クラウドSIM、めっちゃ便利そうだけど、どんな仕組みなの?
3大キャリアが使えるって聞いたけど、どういうこと?
こんな疑問にお答えしていきます。
クラウドSIMは確かに便利ですが、実はリスクもはらんでいます。
どんな特徴があり、何が欠点なのかを押さえておきましょう。
目次
クラウドSIMとは?どういう仕組み?

クラウドSIMというのは、仮想化されたSIMカードのことです。
※参考:KDDI 用語集|クラウドSIM
通常、モバイル端末(スマホ、Wi-Fiルーターなど)にはSIMカードが入っています。
このSIMカードがないとモバイル通信はできません。
ですがクラウドSIMなら、Wi-Fiルーター端末にSIMカードが入っていなくてもモバイル通信ができるんです。
クラウドSIMの仕組み
クラウドSIMは、SIMカードを端末本体ではなく、サービス提供元のサーバーで管理をしています。
通信のたびにサーバー上のSIMカードとモバイル端末が紐づけられ、一対一の関係になります。
クラウドSIMサーバーには、各種キャリアのSIM情報が入っており、接続時に最適なSIMが選ばれます。
そのため、利用者はモバイルWi-Fi会社と契約するだけでネット回線が利用できる、という仕組みになっています。
各種キャリア(au・ドコモ・ソフトバンク)と契約する必要はないんです。
au・ソフトバンク・ドコモの回線に対応
先ほど少し触れましたが、クラウドSIMならau・ソフトバンク・ドコモといった主要回線に対応しています。
モバイルWi-Fiルーターは3大キャリアの電波を使って通信します。
なので、スマホの電波が入るところならどこでも接続できますし、通信状況もスマホの4G回線と同じ水準です。
超高速ではないけど、普段使いには全く支障のないスピードというわけです。
もちろんYouTubeなどの動画もストレスフリーで楽しめます。
電波状況に応じて最適なキャリアを自動選択
通信状況に応じて、通信に使うキャリアの電波を切り替えてくれます。
そのため、自分で通信する回線を切り替える必要はありません。
常に最適な回線を掴んでくれるため、いつでも快適に利用できるようになっています。
eSIMとクラウドSIMの違い
だいた同じですが、厳密には以下のような違いがあります。
【eSIM】
物理的なSIMカードはないが、自分でネットからSIMを契約する
【クラウドSIM】
自動で使用する回線を選んでくれる
(携帯電話会社との契約は不要)
関連記事:eSIM違い
【ちなみに】もともとは中国の通信技術
ちなみに、クラウドSIMはもともと中国で開発された通信技術です。
中国のuClouedlink社によって開発され、世界中に展開されていきました。
日本では「uCloudlink Japan株式会社」がクラウドSIMの取りまとめをしています。
クラウドSIMは便利な仕組み…でも、重大なデメリットも

先述の通り、クラウドSIMにはメリットがたくさんあり、便利な仕組みとして注目を集めています。
クラウドSIMを利用したWi-Fiルーターが増えているのもそのためなんですね。
しかし、そんなクラウドSIMにもデメリットが存在します。
悪条件が重なると通信障害が起こる場合もあるので注意が必要です。
クラウドSIM Wi-Fiのデメリット
クラウドSIM対応のモバイルWi-Fiには、このようなデメリットがあります。
- 通信速度が遅い
- 使用する回線を選べない
- 通信無制限「じゃない」ものもある
WiMAXなどのモバイルWi-Fiルーターと比べると、クラウドSIM対応のWi-Fiは通信速度が遅い傾向にあります。
【主なクラウドSIM対応Wi-Fi】
下り:最大150Mbps
上り:最大50Mbps
【主なWiMAX端末(W06)】
下り:最大1.2Gbps
上り:最大75Mbps
ただ、実測値はどちらも10~30Mbpsくらいになり、大差はありません。
実は、上記3点よりも深刻なデメリットがあります。
「障害発生のリスクがある」という点です。
関連記事:⇒メリデメ
深刻な障害が発生するリスクあり
クラウドSIM対応のモバイルWi-Fiでは、通信障害が発生するリスクがあります。
というのも、2020年3月にクラウドSIM対応のどんなときもWiFi、限界突破WiFiで大規模な通信障害が起きていたから。
1~2か月にわたり速度低下や全く繋がらない状況に陥っています。
クラウドSIMの技術自体には障害・トラブルはなかったのですが、需要過多によりSIMの供給が追いつかなくなったことが原因です。
テレワークの増加や新型コロナウイルスによる工場停止などの影響で、SIMが不足していたんですね。
同期間に2社で通信障害が起きているので、他の会社でも起きる可能性が懸念されます。
関連記事:⇒障害
まとめ:クラウドSIMの仕組みは一見便利、でもリスクもある

対応エリアが広い、通常時は快適など、クラウドSIMの仕組みは一見便利です。
ですが、需要が急増した際に一気に崩れるリスクもあります。
どんなときもWiFi、限界突破WiFiの障害を受けて、各社対応を進めているはずですが、今後も障害がないとは言えません。
なので、今モバイルWi-Fiの契約を検討している人は、その点も加味したうえで選んでください。
当サイトとしては、クラウドSIMじゃないモバイルWi-Fiをおすすめしています。